「女性は営業に向いているの?」
「女性が働きやすい職場環境って?」
現在、営業職を募集している方はこのように考えるのではないでしょうか。
営業職と聞くと、「男性ばかり」「男性が向いている」と思うかもしれませんが、実は女性が本領を発揮しやすい仕事でもあるのです。
今回は、営業職に向いている女性の特徴や、強み、女性ならではの悩みとその解決案などを解説します。
営業職に女性を採用するべきか迷っている経営者の方は、ぜひ最後までご覧ください。
営業職に向いている女性の特徴
最初に、営業職に向いている女性にはどのような特徴があるのか、簡単にご紹介します。
- 共感力に自信がある
- 人とコミュニケーションを取るのが好き
- 負けず嫌いで向上心がある
- 細かな気遣いができる
一般的に、上記のような特徴に当てはまる方は、営業職に適性があると考えられています。
営業職と聞くと、一見華やかな印象を持つかもしれませんが、実際は勉強を地道に重ね、細かな気遣いが必要な業務の連続です。
まずは1つでも当てはまっていれば、営業職へのチャレンジを検討してみても良いでしょう。
女性の営業職の強み
男性にない女性の営業職の強みは、気配りができることや、柔らかい印象を持たれやすいことです。
仕事に活かせる女性ならではの長所を見てみましょう。
気配りができる
一般的に、女性は男性よりも気が利くといわれており、営業職ではそうした気遣いが結果につながりやすくなります。
たとえば、接待でお酌をする、料理を頼むといったことも気配りの一環です。
クライアントが気持ちよく時間を過ごせたら、案件獲得に一歩近づいたと考えてもいいでしょう。
周りの状況を見て適切な対応ができることは、様々な些細なことに気づける女性ならではの強みといえます。
相手の気持ちに寄り添える
女性は男性よりも共感性が高く、相手の気持ちに寄り添うことができる傾向があります。
営業活動はクライアントの悩みを聞き、解決するようなサービスを提案することで受注につながります。
しかし、最初の「悩みを聞く」段階が意外と難しいものです。
聞き上手で共感性が高い女性の営業職なら、相手の気持ちに寄り添うことで潜在的なニーズを聞き出しやすくなります。
女性特有の共感性の高さは、営業職に役立つ能力でもあるのです。
仕事を正確にこなせる
女性は様々なことに気が回り、ミスなく仕事をこなすことに長けています。
営業職においてもメールのやり取りや事務作業などがあり、細かい仕事を正確にこなせることは信頼につながります。
営業というと「コミュニケーション能力」や「交渉力」が重視されがちですが、必ずしも話術が大切ではありません。
日々のやり取りをミスなく進めることも、営業として結果を出すために欠かせないのです。
女性のきめ細かな気質は、クライアントと信頼関係を築くうえで役に立つでしょう。
好印象を持たれやすい
第一印象が重要視される営業職では、男性に比べて女性の方が有利です。
なぜなら、女性は「柔らかいイメージ」を持たれやすく、交渉事やトラブルの対応をした際に角が立ちにくいからです。
また、男性の場合「角刈りで威圧感がある」「フケがあり清潔感がない」など、見た目にそこまで気を使っていない人も稀にいます。
女性はもともと身だしなみに気を使っている人が多いので、営業する上で良い印象を持たれやすいのです。
女性の営業職が抱える悩み
女性は営業として成果を出すために必要なスキルや素質を持っていますが、一方で営業職についてネガティブなイメージを持っている人も存在します。
具体的にどのような悩みを抱えやすいのか、5つの例を見てみましょう。
男性社会に馴染めない
一般的に営業職は男性の比率が高く、女性の数が少ないと職場環境になかなかな馴染めないことがあります。
しかし近年は、働き方や営業スタイルが多様化し、今後はさらに女性の比率が上がってくると考えられます。
そのため、営業部門が男性ばかりの場合は、女性が心地よく仕事するためにある程度工夫する必要があるでしょう。
バイタリティが求められる
今でこそオンライン会議やテレワークなどの働き方改革が進んでいますが、それでも営業職は「バイタリティが求められる」といわれます。
日々の仕事では一日に何件も商談を行い、さらにトラブルがあったときはクレーム処理などのイレギュラー対応も必要です。
男性に比べて体力が少ない傾向のある女性にとって「営業職は大変」と感じられることもあるでしょう。
育休・産休を取りづらい
営業職はクライアントごとに担当が付くことが多く、女性のスタッフは「育休・産休が思うように取れない」と感じる可能性があります。
制度が整っておらず休みが取りにくいと、本人の希望通りライフイベントを迎えることは難しいでしょう。
女性の働きやすさを向上するためには、会社が制度を整えることや、日々チームメンバーでフォローできるように環境構築することが大切です。
ハラスメントに合う可能性がある
女性の営業職はセクハラ、モラハラなどのハラスメントに合う可能性があります。
上司が問題ないと考えていても本人は不愉快に思うことや、クライアントから過度な要求をされることがあるかもしれません。
ハラスメントは女性にとってセンシティブな問題であるため、会社で起こりうる以下のものは対策を講じましょう。
- セクシュアルハラスメント(セクハラ)
- パワーハラスメント(パワハラ)
- モラルハラスメント(モラハラ)
- マタニティハラスメント(マタハラ)
ロールモデルが少ない
女性の営業職人口は増えていますが、まだまだロールモデルとなる人は少ないと言わざるを得ません。
参考になるような人材がいれば、女性の若手の営業職にとってモチベーションになるでしょう。
男性の中でも女性のロールモデルになる例を取り上げたり、協力会社の中で活躍している女性社員を紹介したりするなど、社員それぞれのキャリアプランの構築を見据えて目指すべき人物像を見せることが理想です。
女性営業職が成果を出せる職場環境
これから女性の営業職を採用しようと考えている企業にとって、何が必要となるのでしょうか。
女性の営業職が活躍するために必要な、環境やマインドセットについてお伝えいたします。
性別にかかわらず平等に接する
女性の営業職を採用するにあたって気を付けたいことは、男女によって接し方を著しく変えてしまうことです。
ハラスメント等を過度に意識するあまり、明らかに態度が変わると同僚の反感を買う恐れがあり、人間関係が悪化するかもしれません。
むしろ男性と同じように接する方が、女性は安心して仕事ができるため、本来のパフォーマンスを発揮しやすくなります。
もちろん相手の性格によって柔軟にやり取りの仕方を変えることは大切ですが、一概に「女性だから」といって対応方法を変える必要はありません。
育休・産休制度が取りやすい
前提として、これらは取得条件を満たしていれば利用できる制度なので、育休・産休制度を取れない会社はありません。
育休(育児休業)とは、1歳未満の子供を育てる場合に申請できる休業制度です。
事情がある場合(保育園などの預け先が決まらないなど)には、最大2歳まで延長が可能で、最初の6か月は休業前の賃金の67%、その後は50%相当が支給されます。
産休(産前産後休業)とは、産前の6週間前から産後の8週間まで、休業できる制度です。この休業の間は、出産前の賃金の約2/3の給付額が支給されます。
※双子以上の場合は、期間が異なります
注意点として、企業によっては育休・産休制度を申請しにくい風潮があったり、社内独自の取得ルールを設けていたりする場合があります。
そのため、自社は女性の働きやすさを阻害している規則などを設けてしまっているかを、再確認してみましょう。
女性が活躍できる人事制度がある
営業職に女性を起用するのなら、育休・産休はもちろんのこと、女性の活躍の場を広げる人事制度を整えることが大切です。
たとえば、ライフイベントで休むことがあってもキャリアアップできるような制度を設けるなど、女性でも昇進する機会を作りましょう。
仕事を探す際に女性は「ライフイベントを経ても長く働き続けられるか」をよく見ています。
優秀な人材を採用するために、人事制度を見直すことは必須です。
チームや部署でサポートしあう環境を作る
家庭を持つ女性が営業職に就く場合「自分がいなくなっても仕事が回るかどうか」は、営業を続けるうえで大切な要素です。
万が一子供の体調不良など、急遽休まなくてはいけない事態になっても他のメンバーでカバーできる環境を作りましょう。
そのためにはチーム制にする、日々営業状況をクラウド上で共有するなどいくらでも工夫ができます。
お互いがサポートしあえることは、女性だけでなく企業の経営にとっても必要な条件です。
定期的に状況を見直して、何かあったときにフォローできる体制を構築してください。
定期的に面談する場を設ける
女性の営業職に活躍してもらうためには、定期的に個人面談などを行って「今抱えている問題」や「今後のキャリアプラン」について話すことをおすすめします。
ハラスメントの有無や職場に対する不安などを早期にヒアリングして、問題が大きくなることを回避できるからです。
女性は、自分の不安を聞いてもらうだけでも安心できる側面を持っています。
大きな問題がなくとも、面談の機会を作ることは信頼関係の構築につながるでしょう。
リモートワークに対応できる
近年はコロナ禍を経て、女性が仕事を選ぶ基準として、リモートワークが出来るかどうかが非常に重要になってきています。
育児をするなかで、どうしても家を離れられないタイミングは多く発生します。
そのため会社としては、急遽リモートワークに変更になったとしても対応できる組織体制や、必要のない出社業務をリモート化するといったを工夫をしていく必要があるでしょう。
まとめ
女性の営業職を起用するメリットや、職場において抱えやすい悩みと解決策について解説しました。
営業職は男性が多い傾向にありますが、実は女性の能力を活かせる仕事の一つです。
優秀な女性を採用できれば、売上拡大に貢献し、会社にとって欠かせない人材になる可能性もあります。
この機会に職場の状況を見直していただき、女性の営業職を増やすことを検討してみてはいかがでしょうか。
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