「なぜオンラインの商談は難しく感じるの?」
「オンライン営業の成功のコツを知りたい」
このように悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
オンライン営業を行うことで業務効率化、商圏拡大などさまざまなメリットが狙えます。
本記事ではオンライン営業を実施する企業のメリット、成功のコツ、難しい理由や適性のある業界など、わかりやすく解説します。
これからオンライン営業へのシフトを本格的に検討している方は、是非ご覧ください。
企業にとってオンライン営業のメリットとは?
企業にとってオンライン営業を行うメリットとして、以下の3つが挙げられます。
それぞれのメリットについてみていきましょう。
コストと時間の削減
オンライン営業は、ZoomやGoogle Meetなどを使用して、クライアントと商談を行います。
会議室を手配してそこまで移動する手間が省けるため、本来発生する交通費や移動時間を節約することが可能です。
また、オンライン商談では紙の営業資料は使えません。そのため、ペーパーレス化により印刷や紙にかかるコストも削減できることが期待できます。
最近のWeb会議ツールは機能も増え、身振り手振りやポインターを用いたプレゼンもできるため、対面型との差が縮んでいます。特別な理由がない限りは、オンライン営業も併用して業務効率化を目指しましょう。
ターゲットの増加
対面型の営業では、もちろん訪問できる地域、エリアが限定されてしまいます。出張という手段もありますが、かかるコストと移動時間が懸念点です。
一方、オンライン営業であれば、遠方に住んでいるクライアントに対してもアプローチできます。今までアプローチできずにいた顧客に出会うことが可能です。
そのため現在の営業環境は、海外に商圏を拡大したい企業であれば、国外に取引先をもつハードルが格段に下がったと言えるでしょう。
録画機能で記録を残せる
録画機能を活用することで、営業活動でのフィードバックやハイパフォーマーの手順を教えることが可能です。
オフラインの営業だと、社員の営業現場の透明性が低いですが、オンライン営業では一部始終を記録できるので、適切なフィードバックや指導が可能になります。
ただし、録画を開始する前に、画面を録画することを相手に申し出るように注意しましょう。
人材育成を推し進めたいのであれば、オンライン営業時に録画させることを徹底することがオススメです。
オンライン営業が難しい理由・難しい業界
オンライン営業が難しいと言われる理由
世間でオンライン営業が難しいという声があがる理由として、主に以下の2点が挙げられます。
細かなニュアンスを伝えにくい、読み取りにくい
オンラインでの商談で難しいと感じる最大の理由は、ニュアンスが伝えにくく読み取りにくいことだと思います。
日本人同士のコミュニケーションの特徴として、比較的ノンバーバル(非言語)コミュニケーションを重要視します。
「メラビアンの法則」では、言葉に対して感情や態度に矛盾があった場合に、非言語情報からの情報を重視しやすい(93%)という研究結果が出ています。
対面の商談とは異なり、画面越しの限定的な情報しかないため、その情報量の少なさにより多くの人が難しく感じていると考えられます。
ツールを十分に活用しきれていない
2つ目の理由として、オンラインでの商談経験の浅さにより、オンライン会議ツールを使いこなせていない点が挙げられます。
オンライン会議ツールが本格的に普及したのは、2020年ごろからの話です。そのため、依然として社内にノウハウが蓄積されておらず、正解となる使い方が定まっていない企業も多いはずです。
また、会議ツールは先方に合わせる場合もあるため、多くの企業で導入されているZoomやGoogle Meet、Microsoft Teamsあたりは、使えるようにしておきましょう。
▼詳しくは下記の記事を参照してください。
オンライン営業が難しい業界
オンライン営業は効率の良い営業方法ですが、全業界でオンライン営業が通用するわけではありません。
オンライン営業が形態の都合上、難しいと考えられる業界として、以下の例が挙げられます。
上記のような、実際に手に取ってみて試してみて判断するような商材を扱う業界では、画面越しのコミュニケーションであるオンライン営業は不向きと言えるでしょう。
一方で、向いている商材、業種は下記の通りです。
向いている商材 | ・無形商材 ・サブスクリプションサービス ・説明が複雑でない商材 |
向いている業種 | ・IT業界 ・広告代理店 ・金融関連 など |
上記の業界では、もともとネットリテラシーの高い人材を確保できているといった有利な背景も存在します。
ただし、不向きな商材業種でも、商品の魅力が非接触でも伝わるように映像を作成したり、お試し品を郵送したりといった工夫ができるので、一度試してみて良いでしょう。
オンライン営業が上手な人の特徴
オンライン営業が上手な人の特徴として、以下の3つが挙げられます。
上手な人の例を見習って、オンライン商談の苦手意識を潰しましょう。
オンライン会議ツールの便利機能を使いこなす
オンライン会議ツールをスムーズに使いこなせないと、商談相手にストレスをかけてしまいます。
営業担当者だけでなく、社内会議の質向上にも役立つので、全社員向けにツールの使い方研修を実施するのがおすすめです。
ZoomやGoogle Meetで微妙に仕様が違ったり、料金プランでも使える機能が異なったりします。
ホワイトボード機能やノイズキャンセリング、明るさ調整機能といった細かい便利機能まで使いこなせるように、研修を徹底しましょう。
伝え方・聞き方にリアリティがある
オンライン営業が上手い人の特徴として、話しているだけでイメージが湧きやすいということが挙げられます。
オンライン営業に苦手意識がある場合は、以下のポイントを意識しましょう。
- 会話のキャッチボールを意識する
- オノマトペを積極的にいれる
- 文章を短く切ってテンポ感を上げる
- 不明点や齟齬がないか都度確認する
- 身振り手振りやリアクションを1.5倍大きくする
▼詳しくは下記の記事で解説しているので、併せてご覧ください。
オンライン上の関係構築を理解している
オンライン営業であれば、画面越しに1対1で話せるので落ち着いた商談が可能です。対面時よりも緊張しにくい環境なので、ラポールやヒアリングなどのハードルも下がる傾向があります。
また、オンライン上のコミュニケーションは、対面よりもウェットな関係を作りにくいと言えるでしょう。そのように相手が求める距離感を理解して、オンライン商談という特殊な環境を活かせば、プラスの方向に働くでしょう。
オンライン営業を成功させるコツ3選
オンライン営業を成功に導くポイントとして、以下の項目が挙げられます。
オンライン営業で成果を上げたいのであれば、必ず確認しておきましょう。
見込み顧客をオンライン上で獲得する
まずは無料オンラインセミナーやオウンドメディア、SNSなどのデジタルマーケティング手法で集客を実施しましょう。
加えてソリューションサイト、ターゲティングメールなどのデジタル集客サ―ビスを組み合わせることによって、費用対効果の高い集客が実現します。
見込み顧客がいない限り、オンライン商談に持っていくことすらできません。マーケティングチームとも連携をして、まずは見込み顧客の集客に努めるのが最優先です。
営業資料やトークなどの見直し
これまで文章で説明していた箇所を図や表、グラフなどをより分かりやすくできないか、検討しましょう。
実は、オンライン商談では「対面商談よりも資料にこだわる」という考え方が大切です。なぜなら、画面越しという環境の特性上、視覚的主役が「資料」になるからです。
オンライン商談の営業資料で、意識すべきポイントは主に下記の通りです。
- 内容が商談フェーズに合っているか
- 伝わりやすい構成か
- 1スライド1メッセージ
- ビジュアルをメインにする
また、録音・録画の承諾や、Web会議システムの説明など、オンラインだからこそ必要となるトークをマニュアル化しておく必要もあります。社員が共通のルールで営業できるように、仕組みを十分に整えておくのが理想的です。
必要に応じたコンテンツの準備
定型化している説明やデモンストレーションがある場合は、動画化の検討を行いましょう。
商品説明や操作解説などは動画にしておくと、何度も同じことを話す必要がなくなります。
クライアントにとっても確認しやすく、わかりやすくなるので、お役立ち情報は積極的にコンテンツ化しておくと良いでしょう。
まとめ
オンライン営業は、業務効率化を図れる画期的な営業方法です。
ただし、成功させるためには、オンラインツールをスムーズに使いこなし、コミュニケーションをわかりやすくさせる必要があります。
感覚で営業していてもなかなか成約にはつながらないので、十分に準備したうえで取り組むことが大切です。
営業資料やトークなどの見直し、必要に応じたコンテンツなど事前準備を徹底して、顧客との商談に臨みましょう。
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